毒を持つ鳥類!?ピトフーイとその生態系について

hooded_pitohui

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ヘビ、カエル、クモ・・・

地球上には様々な有毒生物が生息しています。が。

毒を持つ鳥が存在することをご存知でしょうか。それも超猛毒。

世界でも珍しい有毒の鳥類、ピトフーイの生態を紹介します。

ピトフーイってどんな鳥?

ピトフーイはパプアニューギニア固有の有毒鳥類の総称で、画像の種であるフーディド・ピトフーイが代表的です。和名はズグロモリモズといいます。ピトフーイの方が可愛いので、このブログではピトフーイと呼ぶことにしましょう。

体長は成人男性の拳くらいと小さめで、羽毛は鮮やかなオレンジ色と黒という派手な色をしています。可愛い。しかし一番の特徴は、この鮮やかな羽根(と皮膚や筋肉)に超強力な猛毒を持っていることが挙げられます。綺麗な配色も毒を持っているぞ!というアピールの警戒色なのですね。

ピトフーイの持つ毒について

猛毒を持つ生物として知られているヤドクガエル。

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photo credit: Wilfried Berns via Wikimedia cc

中でもモウドクフキヤガエルという種の持つバトラコトキシンという毒は、超強力な神経毒ステロイド系アルカロイドで、その強さは何とフグ毒の約4倍。

ピトフーイの持つ毒はバトラコトキシンとよく似たホモバトラコトキシンというもので、毒性もモウドクフキヤガエルに負けず劣らず超強力。

ただ、ピトフーイは積極的に毒を注入する能力はなく、あくまで護身用のもの。強力な猛毒を持っているので捕食者から狙われないということなのです。フグやカエルと同じですね。

この毒はピトフーイ自身が生成するものではなく、餌にしている甲虫由来なのだと言われています。有毒鳥類は何種か存在するのですが、全てニューギニア固有の種。これも餌にしている毒を持った甲虫がニューギニア固有なのが要因とのことです。

Grey Shrike-thrush

photo credit: lip kee via flickr cc

こちらは同じくニューギニアに生息するハイイロモズツグミ。可愛い。ピトフーイと違って毒は無く、ニューギニアの鳥類全てが毒を持っているわけではありません。

160年ぶりの大発見

ピトフーイ自体は1830年頃には発見されていましたが、当時は毒の存在は知られておらず、ニューギニア固有の鳥類、という評価を受けていただけでした。

毒を持つことが判ったのは近年になってからのこと。その際に何とも奇妙なエピソードがあります。

1990年、ニューギニアのジャングルを調査していた調査団の一人がまぁ何でそんなことしたのかわかりませんがピトフーイの羽毛を舌に乗せたところ、一瞬にして「くしゃみ」や口と鼻の粘膜の「麻痺」更に「灼熱感」等の症状を覚え疑問に思い詳しく検査をしたところその羽毛に毒があることが判明しました。

ピトフーイ - エムペ!

何故舌に乗せた・・・。

その後詳しい研究が重ねられ、2年後の1992年には科学雑誌「サイエンス」の表紙を飾ることに。ようやくピトフーイの名は広く知れ渡り脚光を浴びることになります。ピトフーイは1830年に発見されてから実に160年近くの間、自分が毒を持っていることを隠し続けてきたのです。

余談

今年2014に池袋サンシャイン水族館で開催されたもうどく展にてピトフーイの紹介がありました。と言っても本物のピトフーイがいたわけではなく説明パネルに絵が載っていただけでした。

僕は半分くらいピトフーイ目当てでもうどく展に行ってきたので、もし次回があるなら是非ともピトフーイを連れてきて欲しいですね!

      2016/04/14

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